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2020-03-09

根面う蝕

根面う蝕、あまり聞きなれない言葉かもしれませんが、これが結構厄介な虫歯です。年齢と共に歯肉(歯茎)が下がり、その剥き出た部分が大変虫歯になりやすくなります。

歯は歯茎よりも上が「歯冠部」、歯茎より下、歯を支える部分を「歯根部」という風に構成されています。年齢と共に、どうして歯肉(歯茎)が下がります。そうすると、歯の根元が露出するようになります。この歯肉が下がることにより露出した歯根部を根面と呼んでいます。根面が虫歯になることを根面う蝕と言います。

歯冠部に全く虫歯が無くても、根面う蝕ができてしまった場合、ひどくなると歯の根元からポキっと折れることも。

根面う蝕の原因

①根面も当然エナメル質と象牙質で構成されていますが、エナメル質が歯冠部よりも大変薄い状態です。そのため、細菌が出す酸でエナメル質が溶けやすいので、象牙質が露出します。

②象牙質は、エナメル質よりも酸に弱いため、露出した象牙質が酸により溶けだし虫歯になってしまいます。(普段のお口の中はPh7ですが、エナメル質が溶けだすのはPh5.5、象牙質が溶けだすのはPh6.4なため、エナメル質よりも酸に弱いといえます。)

根面う蝕は進行も止まりにくい

エナメル質は、無機質95~97%、有機質3~5%で構成されています。
象牙質は、無機質65~70%、有機質30~35%は構成されています。
象牙質の有機質はコラーゲンでできています(タンパク質の一種。皮膚、骨、軟骨、血管に存在)。

細菌の酸などでエナメル質の成分が溶け出しますが、唾液の作用で元に戻ります。ただし、溶け出すスピードが元に戻るスピードより速い場合、虫歯と言われる穴が空きます。更にその先の象牙質ですが、細菌の出す酵素により象牙質の構成成分コラーゲンが分解されます。

エナメル質と違い、唾液にはこの象牙質の分解を止める力がないため、虫歯がどんどん進行することになります。

根面う蝕も早めに治療したいところ

今までの話の通り、根面う蝕が進むと歯がポキっと折れかねません。
まずは、適切な治療を受け、その後は歯肉を下げないように丁寧に歯ブラシをする。専用の歯磨き粉や洗口液を使うなど方法がありますので、歯科衛生士にご相談ください。

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